近年、インターネット経済の普及に伴い、RED（小紅書）、Douyin（抖音）、Wechat（微信）、Weibo（微博）などのSNSや、Tmall（天猫）、JD（京東）などのECサイトにおける商品や企業の広告プロモーションが急増しています。一方、不適切なプロモーションによる権利侵害、違法行為、輿論問題も多発しています。具体的には、知的財産権の侵害、違法広告、KOLの不適切な言動による炎上等が挙げられます。この場合、企業は、損害賠償、過料等の経済的な損失を被るとともに、ブランドイメージが毀損され、プロモーションの逆効果になってしまう恐れがあるため、決して軽視できません。弊所は、企業のプロモーションにおける法的リスクの理解を深め、コンプライアンス向上のため、数回に分けて、SNSやECサイトでプロモーションを行う際の主たる法的リスク、それに対する対策案を解説したいと思います。
今回は、プロモーション素材における写真、文字フォント、音楽等の無断使用や商標の冒認出願による知的財産権侵害のリスクに着目し、留意点と対策案を解説します。