コラム

タイの「瑞幸珈琲」から100億バーツの損害賠償請求!企業は海外商標登録を強化すべき!

 新聞報道により、12月1日、タイの知的財産権と国際貿易中央裁判所は、中国「瑞幸珈琲」(以下は「瑞幸中国」という)がタイの「ロイヤル50R」グループに対する商標権侵害案の最終審で、「瑞幸中国」の敗訴を認め、直ちに執行すると判決した。12月19日午前、タイ「ロイヤル50R」は裁判所に「瑞幸中国」に100億バーツの損害賠償請求を正式に提出し、裁判所はこの案件を受理した。


 タイの「瑞幸珈琲」商標は、タイの「ロイヤル50R」グループの傘下の「瑞幸珈琲有限会社」が所有している。この商標は、タイの商業庁に合法的に登録されており、タイの「ロイヤル50R」グループは現在、タイで十数店舗の「瑞幸珈琲」店を運営している。なお、公開された資料によると、タイ「ロイヤル50R」グループは小売、新エネルギー、観光、不働産、飲食業など多角的な経営管理を行っているタイの国内企業である。


 上の画像は、左が本物の「瑞幸中国」、右がタイの「瑞幸珈琲」であり、ビジュアルデザインはほぼ同じで、よく見ないと、タイの「瑞幸」が中国の「瑞幸」のロゴの鏡像にすぎないことに気づかないだろう。


 タイの現地弁護士の分析によると、中国「瑞幸珈琲」が敗訴の主要原因は、タイの「瑞幸珈琲」が先に現地で商標登録し、使用されたことである。タイの法律法規から見ると、中国とタイの間は商標協力協定を締結していないため、タイ商標法第63条の規定に基づき、もしタイの「瑞幸珈琲」がタイ商標局にこの商標を先に登録し使用すれば、その企業はタイでこの分野の業務に従事する権利がある。


 上記を踏まえて、企業が海外進出を目指すのであれば、海外の知的財産権利を早めに取得すべきだと思われる。権利取得が早ければ早いほど、自分の利益を侵害されるリスクを低減することができる。


出典:中華商標雑誌(https://mp.weixin.qq.com/s/wkPIUO7IWVY0SIoUbkzHVw

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