【中国】人工知能(AI)分野の知的財産権保護を強化
2025年は、中国の政府活動報告書に「知的財産権の保護と運用の強化」が盛り込まれ、知的財産権活動への高度な重視が十分に体現されている。
春節期間中、国産大規模マルチモーダルモデルのDeepSeekが世界でヒットし、ダンスする人型ロボットがCCTV春節聯歓晩会(中国版・紅白歌合戦)に登場し、「AI」が社会全体の注目を集めた。
中国国家知的財産権局の申長雨局長は、「中国国家知的財産権局はAI分野の知的財産権保護をさらに強化し、AI大規模マルチモーダルモデル分野のパテントプールの構築を推進し、AI企業の革新的な発展を支援する」と述べた。
2024年、中国の科学技術革新は画期的な発展を遂げた。世界知的所有権機関が発表した「2024年グローバルイノベーション指数(GII)」で、中国は11位であり、保有する世界トップ100科学技術クラスター数は26位に達し、2年連続で各国の首位に立った。
申長雨氏によると、AI分野の知的財産権保護の強化をめぐって、中国国家知的財産権局は前後して「特許審査ガイドライン」を改訂した。また、「AI関連発明特許出願ガイドライン(試行)」を発表し、注目されるAI分野のホットスポットにタイムリーに対応した。
しかし、現在、中国のAI分野の企業は知的財産権に関する多くの困難に直面しており、知的財産権保護意識と能力も向上する必要がある。
弊所代理人コメント
AI関連特許審査の明確化と加速の必要があると同時に、企業にとってAI分野のパテントプール構築も重要な課題になりそうである。また、中国企業の知財意識が高まることで、特許紛争に巻き込まれるリスクも増加する可能性が生じており、ライセンス契約やパテントプールへの参加を含めた戦略的な対応が企業にとって重要なポイントとなっている。
出典:中国国家知的財産権局 日付:2025年3月8日
https://www.cnipa.gov.cn/art/2025/3/8/art_53_198117.html